□複雑化・歪曲した日蓮正宗批判・創価学会批判・顕正会批判の構図を今こそ正常化すべきだ

 

日蓮正宗批判・創価学会批判・顕正会批判の活動は、よく他のカルト宗教批判---オウム真理教・統一教会・エホバの証人・ライフスペース・人民寺院・太陽寺院等のカルト批判----と比較されることがよくある。しかし日蓮正宗・創価学会・顕正会等の「日蓮正宗系」カルト宗教批判と、他のカルト宗教批判の構造・構図が大きく異なっていることに留意しなければならない。

では両者は、どこがどう異なっているのか。

オウム真理教・統一教会批判活動の場合は、オウム真理教被害・統一教会被害に遭った被害者・アンチvs教団という、極めてわかりやすい図式、アンチvsカルト教団という構図になっている。

よってオウム真理教・統一教会批判等のカルト宗教批判の場合、オウム真理教・統一教会等のカルト害悪、カルト被害を世論に訴えると、一般世間から見ても「アンチvsカルト教団」という構図がわかりやすい為、一般世論のオウム真理教・統一教会批判活動に対する共感を得やすく、オウム真理教・統一教会批判が浸透しやすい構図になっている。

ところが日蓮正宗・創価学会・顕正会等の「日蓮正宗系」カルト宗教批判活動の場合は、オウム真理教・統一教会批判活動のようには行かないほど、複雑化し、なおかつ歪曲してしまっている。これが日蓮正宗・創価学会・顕正会等の「日蓮正宗系」カルト宗教問題の本質、批判の主旨がなかなか一般世論に浸透しにくい原因のひとつになっている。

なぜこんなことになってしまったのか。

195070年代にかけて、あの当時は日蓮正宗と「二人三脚」の和合路線だった創価学会が「折伏大進撃」を繰り広げて、信者数を大きく膨張させ、創価学会が公明党を創立して政治進出。野党第二党の勢力を持つまでになったため、世間・マスコミの批判の矛先は、創価学会・公明党そして池田大作に集中した。この頃の創価学会批判・日蓮正宗批判には、教義問題や折伏などの強引な布教批判等もあった。

ところが1970年代後半のころから、日蓮正宗の内紛が勃発して日蓮正宗と創価学会が対立。さらに日蓮正宗内部の「反創価学会運動」である正信覚醒運動が起こり、大量の創価学会員が脱会して日蓮正宗寺院檀徒になった。正信覚醒運動は1970年代後半~1980年代にかけて勢いがあったが、彼らは創価学会批判を行っていく「作戦」として、世間マスコミの創価学会・公明党批判に迎合する路線をとった。「創価学会の社会的不正を糾す会」を立ち上げたり、国会議員に対して創価学会・公明党批判・池田大作喚問を行うよう請願行動を行ったり、内藤国夫氏ら創価学会批判活動を行うジャーナリストを全国檀徒新聞「継命」に登場させた。

1980年代のころは、日蓮正宗・創価学会vs正信会・世間・マスコミのような構図になっていた。そして1990年代に入って日蓮正宗と創価学会が決裂して全面戦争に。この「宗創戦争」で、日蓮正宗僧や法華講員の中に、かつて正信覚醒運動が行ったのと同じように、世間・マスコミに迎合して創価学会批判をしようとする者たちが出た。

池田大作3
 

 

「創価学会の社会的不正を糾す会」を模倣した「創価学会による被害者の会」をつくったり、四月会、民主政治を考える会等に日蓮正宗僧や法華講員が参加。かつて正信覚醒運動が行ったのと同じように国会議員に請願活動を行った。これらは正信覚醒運動、後の正信会の完全パクリ、完全猿まねである。しかも彼らの政治家迎合・マスコミ迎合路線は、1995年の宗教法人法改正問題の時に、池田大作国会参考人招致を企図して失敗し、さらに1999年の自民党・公明党の「自公連立」で完全に頓挫してしまう。

こうして歴史的に見ると、1970年代あたりから、日蓮正宗批判・創価学会批判が歪曲していっている。日蓮正宗批判・創価学会批判歪曲の最大の罪は、「折伏大進撃」批判など、強引・執拗な折伏批判・人権侵害布教批判など日蓮正宗・創価学会問題の根源悪批判を、元創価学会員・元日蓮正宗信徒による内部不満にすり替えてしまったこと。本来、日蓮正宗批判・創価学会批判批判活動は、政治から独立して行うべきものであるのに、正信会僧俗や日蓮正宗僧俗がこれと全く正反対の「政治迎合路線」をとったため、1999年の「自公連立」で、創価学会批判を実質的に頓挫させてしまったこと。日蓮正宗や正信会が、「創価学会批判」活動そのものを歪曲させたと言っても過言ではない。こうして「創価学会批判」活動に、日蓮正宗、正信会、そして顕正会が参入することによって、本来の「創価学会批判」が歪曲し、「アンチvsカルト教団・信者」という、世間一般から見てわかりやすい構造・図式ではなく、非常に複雑でわかりにくい構図に歪めてしまっている。この誤り、誤謬の罪はまことに大きいと言うべきである。

2000年に入ってインターネット時代が到来し、インターネットの「2ちゃんねる」や「mixi」等で創価学会批判・公明党批判・池田大作批判が炎上。「2ちゃんねる」や「mixi」の「アンチ創価学会」コミュ等の創価学会批判は、日蓮正宗や正信会等が行った政治迎合や内部不満等ではなく、「折伏大進撃」批判など、強引・執拗な折伏批判・人権侵害布教批判など日蓮正宗・創価学会問題の根源悪批判からスタートしたものであった。これは真に幸いなことであった。

2005年に最初に「mixi」で立ち上げた「アンチ日蓮正宗」コミュも、創価学会員や顕正会員等を呼び込むコミュではなく、「アンチ日蓮正宗・アンチ創価学会・アンチ顕正会・正信会」の略名「アンチ日蓮正宗」として設立した。これはもちろん本来の日蓮正宗・創価学会問題の根源悪批判を行うサイトとして立ち上げたのである。私は、日蓮正宗や正信会等によって大きく歪曲された日蓮正宗批判・創価学会批判・顕正会批判の活動を、今こそ正常化すべきだと思う。そのための教訓は

○日蓮正宗、顕正会、正信会を「アンチ創価学会」から除外すること

○日蓮正宗批判・創価学会批判・顕正会批判の活動を政治・政治権力から独立して行うこと

○政治勢力の結集・野合ではなく反日蓮正宗・反創価学会・反顕正会で人心を一結させること

創価学会、顕正会、正信会は日蓮正宗から派生したカルト宗教である。今こそ、日蓮正宗批判を中心として、「アンチvsカルト教団・カルト信者」という、世間から見てわかりやすい構図に、近づけていけるチャンスであろう。

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 顕正会・浅井昭衛1