2009(平成21)年1月2日〜3日の両日にかけて、日蓮正宗の信者団体である「法華講連合会」(ほっけこうれんごうかい)の初登山会が行われ、全国から約3万人の信者が大石寺に参詣したことが、日蓮正宗法華講連合会機関紙「大白法」に掲載されているが、初日の講頭目通りの席上で、昨年12月に全国の信者から集めた供養金の目録が、日蓮正宗大石寺68世法主・早瀬日如に差し出されたという。
具体的な金額を、法華講連合会委員長で法華講総講頭・柳沢喜惣次氏が1月3日に、総本山大石寺客殿で行われた立正安国論正義顕揚750年出陣式の挨拶の中で述べているが、その供養金の金額は何と、39億6069万3813円。
日蓮正宗は、前年、前々年にも同様の金集めを行っていて、2008年1月に大石寺法主早瀬日如に差し出した供養金が、28億1357万2690円。
2007年1月に差し出した供養金が22億7174万0444円と、それぞれ公式発表している。
これで3年間で日蓮正宗は信者から90億7000万円以上のカネを、「立正安国論750年」の別枠だけで集めたことになる。これはたいへんな金額の金集めだ。
これは、客殿建設で集めた41億円の2倍を越えたことになる。単純に計算して、客殿が新たに二つ建立できる計算になる。
大石寺は、塔中坊18ヵ坊建て替え工事のほか、御影堂の修復工事を行っているが、これに夏の7万5000人結集を加えて、単純に20箇の事業で割ったとして、1箇当たり4億5000万円。
塔中坊の建替え工事に、こんな大金が必要なんだろうか?と首をひねってしまう。
現在、日本国内の日蓮正宗大石寺末寺の信者が、おおよそ35万人と言われているが、供養金の総額を単純に信者1人で割ってみると、2万6000円ということになる。
40万人としてみても、1人当たり2万2000円。
これだけみると、大したことがないかのように思われるが、夫婦二人で4万4000円。家族四人で供養に参加したとなると、8万8000円。
35万人計算だと、家族四人で10万円。夫婦、子ども二人、祖父・祖母の六人家族だと15万6000円になる。これは信者にとっては、かなり大きな負担になっているはずだ。
これはあくまで数字上の計算だが、日蓮正宗寺院・法華講支部の元役員で、後に離檀した元信者の証言によると、
「信者のうち、『活動者』と呼べる人間はほぼ半数くらい」
「何かのイベントがあって人集めに奔走する中で黙って集まるのは寺院に所属している人間の半分も来ません」
「黙って来るのが3分の1、声をかけて来るのが3分の1、残りの3分の1はてこでも動かず参詣しないのが現状でした」
「名ばかりの法華講員の数は相当数です」
ということであった。
そうすると35万人のうち、3分の2の信者しか、この供養に参加していないとして計算すると、35万人の3分の2は、23万3000人。
これで90億7000万円を単純に割ると、3万9000円。
夫婦二人で、7万8000円。夫婦・子どもの四人家族で15万6000円。
おじいさん、おばあさんを含めた6人家族で23万4000円。この金額は、大きいですね。
3年間といっても、1年にしたところで7万8000円。この負担は、重いものがあります。
日蓮正宗の信者には、過大な経済負担が重くのしかかっていると言えよう。
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