■検証200・大石寺の「戒壇大本尊」が大石寺9世日有の偽作である16の証拠55

 

大石寺「戒壇の大本尊」は一人の法主・大石寺9世日有により偽作された板本尊だ

 

日蓮正宗大石寺の「戒壇の大本尊」偽作説には、様々な異説が存在していることも事実で、その中の一つに、「戒壇の大本尊」なる板本尊の曼荼羅の模写と彫刻・塗箔、ないしは模写・彫刻と漆塗金箔加工が別の法主・複数の法主によって行われたのではないかという説がある。

かつて「アンチ日蓮正宗」トピックで、このような質問が出されたことがありました。

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(『戒壇の大本尊』模写・塗箔の別時・別の法主・複数の法主による偽作説)

「河辺メモ」のなかで、当時の阿部教学部長が、河辺氏に言ったこととして、

 「中央の主題は弘安3年日禅授与のご本尊から転写したもので、後の仏滅後云々とかの脇書はおそらく時師(日時)のころか有師(日有)のものだ。」と有ります。

大石寺第6世日時の時代は大石寺も貧窮していたので、黒漆や金箔等の加工は出来なかったでしょうが、楠の半丸太に字を彫刻する位の事は出来たでしょう。「本門戒壇の板本尊」が日時の時代に原形が造られ、黒漆・金箔を日有の時代に施した可能性も有るのではないか。

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つまり質問の主旨は、大石寺の「戒壇の大本尊」は、「大石寺9世日有が偽作した」というような「一人の法主による偽作」ではなく、6世日時と9世日有、9世日有と17世日精というような別の時代の、別の二人以上の法主によって偽作された可能性があるのではないか、という質問である。

この時の質問者は「河辺メモ」を論拠に置いた質問であったが、「アンチ日蓮正宗」では「河辺メモ」そのものに疑義を呈しており、「河辺メモ」を論拠にした偽作説そのものが誤った説であるという見解である。そこで、ここでは「河辺メモ」を度外視した質問であったという前提で、話を進めて行きたい。『戒壇の大本尊』なる板本尊の模写と彫刻・塗箔が別の時代の、別の二人以上の法主によって偽作されたということは、全くあり得ません。「戒壇の大本尊」模写・塗箔が別の法主による偽作説は誤りである。それはなぜか。

 

□別の時代の二人以上の法主では「戒壇の大本尊」偽作の「完全犯罪」は成立しない

 

それは、あなたが仮に、貧窮・極貧時代の大石寺法主だったと仮定して、大石寺を身延山久遠寺や北山本門寺を超える日蓮一門の本山にしようと一発大逆転を狙って、「戒壇の大本尊」偽作を思いついたとしましょう。そのときに、どうしますか。

つまり、「戒壇の大本尊」を「偽作」した「犯人」の立場になって考えてみるということです。

 

 

「戒壇の大本尊・偽作」ということは、今風に言うと、一滴の水も漏らさぬ・完璧な「完全犯罪」でなくてはならない。どこかで失敗して、偽作がバレて、身延山久遠寺、北山本門寺、西山本門寺、小泉久遠寺、保田妙本寺、京都要法寺、富士妙蓮寺といった日蓮一門の本山格が、大石寺9世日有の「戒壇の大本尊」偽作を知るところになったら、どうなるだろうか。

一発逆転どころじゃない。大石寺は、対立していた身延山久遠寺、北山本門寺、小泉久遠寺、保田妙本寺といった本山寺院から非難され、物笑いの種になり、それこそ大石寺門流一門もろとも潰れてしまいかねない大危機に陥ってしまうことになる。

したがって「戒壇の大本尊・偽作」は、大石寺の信者はおろか、高僧にも知らせず、大石寺9世日有とほんの一握りの側近の者たちだけで、超機密・秘密事業として、行わなくてはならない。

模写・彫刻・塗箔も、絶対に人目に触れないように、大石寺宝蔵も建てておかなくてはならない。

「実は法主だけか゜知っていた」と公式発表する時のために、日蓮本仏義や唯授一人血脈相承といった根本教義も偽作し、そのためにさまざまな偽作文書も用意しておかなくてはならない。

全ての偽作を完璧にやり遂げなくてはならない「完全犯罪」である。

そういう「完全犯罪」をやり遂げなくてはならないのに、本尊の模写と漆・金箔の塗箔を別の法主が行ったなどということがあり得ますか。

もし、そんなことをしたら、「偽作」がたちまちのうちにバレてしまい、大石寺の対外的信用は失墜してしまう。信者は大石寺から離反し、大石寺門流そのものが潰れてしまうことになる。

したがって、「戒壇の大本尊」の模写と漆・金箔の塗箔を別の法主が行ったということは、絶対にあり得えない。

したがって、「戒壇の大本尊」の模写と漆・金箔の塗箔、楠木の入手・彫刻、大石寺宝蔵の建立、日蓮本仏義や唯授一人血脈相承といった教義の偽作、二箇相承、日興跡条条事、百六箇抄、本因妙抄、本尊七箇相承、産湯相承事、本尊三度相伝等々の文書の偽作は、一人の法主が行ったのです。その法主とは大石寺9世日有。よって、「戒壇の大本尊」なる板本尊の模写と漆・金箔の塗箔を別の法主、複数の法主が行ったという説は、現実を見ない、机の上だけの論である。

9世日有4(諸記録)
 

(能勢順道氏の著書『諸記録』に載っている大石寺9世日有の肖像画)

戒壇大本尊3
 

(大石寺の『戒壇の大本尊』)

御宝蔵4
 

(大石寺宝蔵)

百六箇抄1
 

(1936(昭和11)堀日亨編纂『富士宗学要集』に載っている「百六箇抄」)

二箇相承3
 

(1970年刊『仏教哲学大辞典』に載っている『二箇相承』

日興跡条条事2
 

(昭和5549日付け聖教新聞に掲載されている『日興跡条条事』)