2006年~2009年ころ創価学会・公明党にダメージを与えた民主党の創価学会・公明党批判

 

ここで言う「民主党」とは、1996年に鳩山由紀夫氏、菅直人氏らが主導して結党され、その後、旧新進党勢力や小沢一郎氏が率いる自由党と合併し、2009年の衆議院総選挙で300議席をとって民主党内閣をつくったものの、2012年の衆議院総選挙で歴史的大惨敗を喫して下野した、あの民主党である。この民主党は、2012年の衆議院総選挙で政権の座から滑り落ちて以降、2013年の東京都議選、参議院選挙、2014年の衆議院総選挙、2015年の統一地方選挙でも一向に党勢が回復せず、「自主再建」を標榜してはいるが、依然として党勢の長期低落傾向がつづいている。

ずいぶん前から表明していることだが、「アンチ日蓮正宗」管理人は民主党員でも自民党員でもなく、どこかの政党の党員、サポーター、支持者ではない。もちろんどこかの政党の支持団体、支援団体にも加入していない。政党とは全く関係がない、無党派の第三者である。そういう中立的第三者から、民主党に物申すことがある。それは、民主党は現在、政権を取っている自民党・公明党と対峙する野党の立場にありながら、どうして創価学会・公明党批判をしないのか、ということだ。

野党が、政権与党の一翼の政党を全く批判しないというのは、異常と言う以外にない。

かつての民主党、つまり2009年に政権を取る以前の民主党は、創価学会・公明党を批判してきた歴史をもつ。2007年ころ、石井一・民主党参議院議員が、参議院予算委員会で、公明党と創価学会が表裏一体であることを指摘。国政選挙で公明党議員が当選した場合、衆議院議員、参議院議員それぞれ300万円、600万円の献金が創価学会になされるが、その献金がどこへ入ったかは不明になっているという公明党議員のP献金なる創価学会への献金について言及した。

あめいは 矢野絢也元公明党委員長が、公然と池田大作や創価学会に反旗を翻して批判活動を開始したとき、 矢野絢也氏の両サイドに座って「創価学会批判・勉強会」に臨んだのは、菅直人民主党代表代行と亀井静香国民新党代表だった。

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(矢野絢也氏と菅直人民主党代表代行と亀井静香国民新党代表らの「創価学会批判・勉強会」を報道する2008614日付けサンケイ新聞)

2006年~2009年ころにかけて、民主党が党勢を拡大した要因の一つが、民主党が創価学会・公明党批判を行っていたことがあると言われている。

民主党が積極的に創価学会・公明党を批判し、 矢野絢也氏の創価学会批判・池田大作批判を支援していたころ、これと反比例するように、創価学会もまた激烈な民主党批判を展開していた。「民主党は魔」だの「民主党は仏敵」だのと、それこそ狂ったように創価学会員たちが口々に叫んでいた。それだけ2006年~2009年ころにかけて行っていた民主党による創価学会・公明党批判が、創価学会・公明党の側にとって、ダメージが大きかったのではないかと思われる。

石井一・創価学会批判1
 

(2007年、参議院予算委員会で公明党・創価学会批判をした石井一・民主党参議院議員・ユーチューブの映像より)

 

 

□日本の民主主義の根幹に関わる大問題・創価学会・公明党問題追及をなぜ途中でやめたのか

 

ところが2009年の衆議院総選挙で民主党内閣ができ、2010年の参議院議員選挙で民主党・国民新党の連立与党が過半数割れすると、今までとはうってかわって民主党は、創価学会・公明党に擦り寄り始める。2010年の参議院議員選挙直後には、菅直人首相が東京・八王子の創価学会直営・東京富士美術館を訪問するパフォーマンスまで演じている。参議院で民主党・国民新党の連立与党が過半数割れしたため、連立与党以外の参議院議員の賛成がなければ、法案が国会を通らなくなる。そこで公明党の協力を取り付けようと画策していたものと思われるが、ところが創価学会・公明党は全く動かず、民主党政権に協力する姿勢を全く見せなかった。

そこで民主党に尋ねたいのだが、なぜ今の民主党は2009年以前のような創価学会・公明党批判を展開しないのか。公明党は連立与党であるにも関わらず、野党の民主党が公明党批判をしないのは全く不可解という以外にない。

20072009年ころ、石井一・民主党参議院議員は、創価学会・公明党の政教一致体質批判、公明党議員による池田大作へのマルP献金批判を行ったが、どうして途中でやめてしまったのか。創価学会・公明党の政教一致体質を批判するならば、創価学会・公明党の政教一致体質が改まるまで批判しつづけるのが本筋だと思うがどうだろうか。

菅直人民主党代表代行と亀井静香国民新党代表らは矢野絢也氏を囲んで勉強会に参加しているが、 矢野絢也氏は創価学会批判活動を展開する中、創価学会から創価学会批判の評論活動をやめるよう、さまざまな圧力が加えられたと証言している。 矢野絢也氏の「黒い手帳」問題の裁判では、矢野絢也氏の主張を東京高等裁判所が全面的に認め、創価学会側が持ち去った手帳の返却と合わせて300万円の支払いを命令。200991日、最高裁判所第3小法廷は控訴審判決を支持の決定を下し、実質的に矢野絢也氏の勝訴、創価学会の敗訴が確定した。

これらの一連の問題は、日本の民主主義の根幹に関わる大問題である。であるならば、民主党の国会の議席が増えたとか減ったに関わらず、創価学会・公明党を批判・追及し続けていくべき問題なのではないのか。「アンチ日蓮正宗」では以前から指摘していることだが、政党や政治団体は、表向きの公約や綱領よりも、その体質、行動、実績のほうが重要である。いくら表向きにおれ自由だ、民主主義だと言っても、批判者や反対者をさまざまな謀略活動で弾圧しようとしたり、宗教団体が政党を政治進出の道具に使ったり、党首をただの一度も選挙で選出した実績がないとか、ある特定の独裁的権力者の意向で政党の党首や人事が決められているとか、こういった体質は、民主主義国家の近代政党とはおおよそかけ離れた独裁政党の体質であり、実に由々しき大問題であるはず。民主主義国家にあるまじき独裁政党である。こんな危険な体質を持っている政党が、日本の連立政権の一角を占めているのだから、野党である民主党がこれを批判しないというのは、どう考えてもおかしな話しではないか。近年、民主党の低落傾向が止まらないのは、創価学会・公明党批判に背を向けていることが原因のひとつなのではないだろうか。

公明党本部1


公明党本部3
 

(公明党本部)