20152016年の2年間で何と23人もの住職を隠居させた大石寺68世早瀬日如法主

 

現在、日蓮正宗管長・大石寺68世早瀬日如法主・宗務院は、2021(平成33)の日蓮生誕八百年の年の「法華講員80万人達成」などという「折伏誓願目標」という名の過酷な布教ノルマを寺院住職・法華講員に押しつけている。さらに、「折伏誓願目標」が達成できない寺院住職など、次々と隠居に追い込んでいる。20152016年の2年間に「隠居」に追い込まれた住職は下記の通り。日付は辞令が発令された日で、出典は日蓮正宗宗務院機関誌「大日蓮」である。

2015127日 白井浄道氏(仏心寺住職→隠居)

2015210日 岸本恭済氏(法勤寺住職→隠居)

2015225日 後藤史道氏(信盛寺住職→隠居)

2015410日 小久保原道氏(音教寺住職→隠居)

2015916日 長谷川章道氏(妙清寺住職→隠居)

2015115日 片山信英氏(正教寺住職→隠居)

20151112日 今野道好氏(法宣寺住職→隠居?)

20151113日 畑山法俊氏(大歓寺住職→隠居)

20151117日 水野顕道氏(本山妙蓮寺塔中蓮二坊住職→隠居)

20151212日 斎藤栄順氏(宗務院庶務部長→辞職・妙国寺住職→隠居)

20151217日 三門雄善氏(本善寺住職→隠居)

2016225日 志村道彦氏(若法寺住職→隠居)

2016426日 宇都宮広伝氏(大栄寺住職→隠居)

2016523日 渡辺寧道氏(正伝寺住職→隠居)

201664日 前田積道氏(能持寺住職→隠居)

201688日 菅原信宰氏(仏徳寺住職→隠居)

2016829日 高橋信興氏(大石寺塔中雪山坊住職→隠居)

2016831日 小河雄純氏(法海寺住職→隠居)

2016914日 高橋思道氏(法妙寺住職→隠居)

2016917日 岩切寿英氏(経説寺住職→隠居)

20161124日 藤本信恭氏(埼玉・妙本寺住職→隠居)

20161128日 山田容済氏(慈光寺住職→隠居)

20161221日 長野良宏氏(法敬院主管→隠居?)

201729日 蜂谷道慈氏(得行寺住職→隠居)

 

 

□日蓮正宗の強引な折伏布教政策は日本国憲法20条違反、国際人権B規約18条違反である

 

20152016年の2年間に何と23人の住職が隠居させられている。顔ぶれを見ると、大歓寺住職・畑山法俊氏をはじめ、「折伏誓願目標」未達成、改善の見込みが立たない(?)、かなり年齢が上の住職が多いことがわかる。それにしても、なぜこんなに多くの住職が隠居させられているのか。

第一の理由は、現在の日蓮正宗の中に居る、一人前の教師僧侶になりながら、未だ住職になれない在勤教師僧侶(無任所教師)の数の多さ。

201711日現在で、大石寺には、大石寺大坊内で隠居生活をしている5人の僧侶以外に、在勤教師が97人、法主の家族が居住する、いわば法主の私邸のような屋敷である大石寺東京出張所の在勤教師が3人、富士学林大学科がある法教院の在勤教師が3人、海外寺院の在勤教師が19人、国内寺院の在勤教師が78人、合計で200人の在勤教師がいる。さらに毎年4月の教師補任式で、所化僧侶(修行僧侶)から教師僧侶に補任している。2015年は10人、2016年は14人である。そして毎年、僧侶の息子や在家信徒から、新たに僧侶を採用すべく得度式を行って所化僧侶(修行僧侶)に採用している。2015年は少年得度(小学6年生・12才での得度)8人、2016年は少年得度16人、一般得度(成人して以降の得度)2人の合計18人、2017年は少年得度13人である。つまり毎年毎年、少年得度、一般得度で新しい所化僧侶(修行僧侶)が生まれ、教師補任式で教師僧侶が生まれ、どんどん教師僧侶が増えていく。そうなると、現職の寺院住職が死去するか、隠居するか、ないしは新しい寺院が落成するか、あるいは正信会僧侶・創価学会系僧侶に占拠されている寺院が日蓮正宗に返還されるか、しないかぎり、住職の「空き」ができない。そしてこの住職の「空き」ができない限り、住職になれない教師僧侶ばかりがどんどん増える。しかし、教師僧侶をこれだけ「大量生産」しておいて、一生、在勤教師のままにしておくわけにはいかない。大石寺法主としては、いずれこれらの若手の在勤教師たちを、どこかの日蓮正宗寺院の住職に送り込まなくてはならない。つまり日蓮正宗としては、得度式での新しい所化僧侶の採用→教師補任式での新しい教師僧侶の誕生→新しい住職任命という流れをつくる必要があるわけで、それで手っ取り早いのが、老齢・高齢住職の隠退で、住職の「空き」をつくること。それで隠居した(させられた?)住職の辞令発令日を見ると、9月~12月ころが多いことがわかる。このころは、各寺院の「折伏誓願目標」の達成か、未達成が見えてくるころ。そして未達成が確実な寺院住職に対しては、日蓮正宗宗務院役員、布教部役員から、厳しい「問責」ないしは吊し上げまがいの「指導」が行われる。特に20169月には、「折伏誓願目標」未達成確実な寺院住職を大石寺に集めて、厳しい問責的指導、吊し上げまがいの指導を行う「折伏推進指導会」が行われた。これが節目となり、「折伏誓願目標」未達成確実で、今後の改善が見込めない老齢・高齢の住職たちが、「隠居」に追い込まれたと思われる。大石寺68世早瀬日如法主からすれば、さしずめ「折伏誓願目標が達成できない住職はいらん。それだったら若手の僧侶を住職に送り込んだほうがいい」…といったところか。しかし、これは「折伏できない住職は実質クビになるんだぞ」という、露骨な「見せしめ」人事である。「折伏ができない住職はクビになってしまう」…こうなると、大石寺68世早瀬日如法主が、末寺住職に押しつけている過酷な「折伏誓願目標」という名の布教ノルマを、何が何でも、どういう手段を使っても達成させようとする。住職は法華講員に布教ノルマを押しつけ、そして、押しつけられた法華講員は「非常識」「強引」等々と批判されようが、何と言われようが、なりふり構わぬ強引・執拗な折伏で、無理やりにでも日蓮正宗に入信させようとする活動に必死になっている。

こうした日蓮正宗の強引な折伏・布教は「何人も、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない」という規定に明確に違反している。「折伏誓願目標」なるものも、日蓮正宗の信徒・法華講員一人一人の自由意志で決めた折伏誓願目標であれば、「信教の自由」の範囲と言えようが、ところが日蓮正宗の折伏誓願目標は、大石寺法主が勝手に「法華講員50%増加」だの「日蓮生誕800年の法華講員80万人」だのと決めてしまい、その分担を日蓮正宗各末寺・法華講支部におしつけ、さらに法華講員に押しつけているものだ。それで達成できなかったら、大石寺の「折伏推進指導会」に住職が呼びつけられ、ネチネチと指導され、つるし上げられ、隠居させられてしまう。これは明らかに日本国憲法20条違反、国際人権規約の自由権規約(国際人権B規約) 18条違反である。日蓮正宗は日本国憲法20条違反、国際人権規約の自由権規約(国際人権B規約) 18条違反、「信教の自由」から大きく逸脱した折伏・布教活動を即時中止せよ。

 

01)
 

(「大日蓮」の毎年1月号に載っている末寺住職・在勤教師の一覧。大石寺大坊在勤の青山聴法、高木伝道、鈴木秀喜、高橋信興、斎藤栄順の5人は隠居僧。その次に住職になれないままの若手の在勤教師の名前がズラリと載っている)