■憲法20条違反・国際人権規約18条違反の日蓮正宗の急激な信者数拡大を許すなPART2

 

□シアトル事件敗訴、宗創和解、日顕代替で萎んだ創価学会脱会・日蓮正宗へ入る信徒の流れ

 

「アンチ日蓮正宗・仏教宗学研究会」でとりあげている文化庁発行「宗教年鑑」の統計とは、文化庁が文部科学省所轄の包括宗教法人に対して、毎年、調査票を発行し、各包括宗教法人の自己申告に基づく統計である。したがって、都道府県所轄の宗教法人や文部科学省所轄でも単立宗教法人は、「宗教年鑑」の統計には入っていない。

1995年、1996年、1997年の日蓮正宗の信徒統計の中に、創価学会員が含まれているが、これは創価学会の全会員ではなく、日蓮正宗が把握している創価学会員の数である。日蓮正宗が把握している創価学会員とは、宗創和合時代における日蓮正宗寺院で授戒、本尊下附、葬儀、法事、結婚式等を行った創価学会員、日蓮正宗寺院を通じて大石寺に添書登山を行い「登山信徒名簿」に登録されている創価学会員、日蓮正宗寺院に墓地を購入した創価学会員であり、これは創価学会の全会員の統計とは一致しない。

日蓮正宗・法華講員の数は、1990年には116451人だったのが、1998年には283354人になっており、8年で167000人増加。1年平均で21000人増えていったことになる。これには、もうひとつ統計があって、大石寺67世阿部日顕法主(日蓮正宗管長)は、1990728日の法華講連合会第27回総会(三万総会)の席で

「近時、法華講全体において毎年3000世帯内外の折伏によって年々、その世帯数が増加しております。しかして昨平成元年度(1989)の折伏数は3230世帯と伺いました」

と言っている。つまり1980年代後半、法華講は毎年3000世帯の創価学会員以外の折伏をあげていたわけで、これを同じく1世帯当たり2.27人で計算すると、人数にして6,810人になる。そうすると199012月の池田大作・総講頭罷免によって日蓮正宗と創価学会の「宗創戦争」が勃発。創価学会員が創価学会を脱会して日蓮正宗・法華講員になる流れが出来た中、1990年から1998年の8年間は、毎年平均21000人増加のうち、創価学会を脱会して日蓮正宗の法華講員になった人が14190人、それ以外の他宗派・無宗教から日蓮正宗・法華講員になった人が6810人。創価学会を脱会して日蓮正宗の法華講員になった人が、全体の67.5%を占めている。

ところが、2000年のシアトル事件裁判敗訴、2002年のシアトル事件裁判の日蓮正宗と創価学会の「和解」。芸者写真事件裁判の敗訴等があり、2001年以降、日蓮正宗の信徒(法華講員)増加ペースが大きくダウン。2003年は、前年比で信徒数が5000人減少、2004年、2006年は1万人を超える増加になっているが、2005年、2007年は3000人増加、2008年、2009年は信徒増減ゼロになっている。他宗派・無宗教から日蓮正宗・法華講員になった人が毎年6800人が入信するペースがつづいていたとすると、2001年から2009年の間は、創価学会員脱会→日蓮正宗法華講という流れはほとんど萎んでしまったばかりでなく、日蓮正宗から離檀・離宗する人が数多く出ていることを物語っている。200512月に大石寺法主(日蓮正宗管長)は大石寺67世阿部日顕から大石寺68世早瀬日如に代替わりしたのだが、日蓮正宗と創価学会の「宗創戦争」の最中、「私は絶対に退座いたしません」と言っていた大石寺67世阿部日顕が、自ら法主の座を降りて早瀬日如法主に譲ったことが、法華講員には少なからず、衝撃を与えた。さらにこの早瀬日如法主は「説法が下手」「曼荼羅や染筆の文字が下手」「阿部さん(日顕)のほうが、うまかった」等々、法華講員の評判が芳しくなかったことが響いているものと思われる。早瀬日如法主の不評ぶりは「アンチ日蓮正宗」にも多数舞い込んできていた。

 

日蓮正宗教師・信徒数・増減一覧(1995~2016)
 

(19952016年・日蓮正宗教師(僧侶)数・信徒数・信徒数増減の推移一覧表/文化庁発行「宗教年鑑」の統計より作成)

 

 

 

□日蓮正宗、創価学会を辞めた人は日蓮宗、富士門流寺院、日蓮本宗等の宗派に移動している

 

それでは、日蓮正宗を離檀・離宗した人、創価学会を脱会しても日蓮正宗に入らなかった人は、一体どこの宗派に行ったのか。2000年のシアトル事件裁判敗訴、2002年のシアトル事件裁判の日蓮正宗と創価学会の「和解」。芸者写真事件裁判の敗訴等のころは、創価学会を脱会して日蓮正宗へ入った人が、今度は日蓮正宗を離檀・離宗して創価学会に再入会したという情報が盛んに囁かれた。しかし、日蓮正宗、創価学会、顕正会等「日蓮正宗系」カルト教団の信者の動向を知る上で、もうひとつ、興味深いデータがある。それは、日蓮正宗の信徒の増減と、日蓮正宗と教義的によく似ている日蓮宗、日興門流(富士門流)寺院、日蓮本宗、顕本法華宗、法華宗本門流、法華宗陣門流等の宗派の信徒数の増減一覧である。

 

日蓮正宗・日蓮宗・法華宗・檀信徒一覧(1995~2016)
 

(日蓮正宗、日蓮宗、日蓮本宗、顕本法華宗、法華宗本門流、法華宗陣門流信徒数増減一覧)

この統計も、文化庁発行「宗教年鑑」の統計データを元に作成したものである。

最初に言わねばならないのは、日蓮宗の中に、富士門流八本山の中の北山本門寺と旧末寺36ヶ寺、小泉久遠寺と旧末寺4ヶ寺、伊豆実成寺と旧末寺4ヶ寺、その他に京都要法寺の旧末寺34ヶ寺(京都要法寺は日蓮本宗)、保田妙本寺の旧末寺9ヶ寺(保田妙本寺は単立寺院)、西山本門寺の旧末寺12ヶ寺、富士下条妙蓮寺の旧末寺1ヶ寺(富士妙蓮寺は日蓮正宗)、旧日郷門流の寺院11ヶ寺が入っている。日蓮本宗とは富士門流八本山の京都要法寺と末寺50ヶ寺。

日本の伝統仏教宗派の檀信徒数は、長期的に微減傾向がつづいている。法華宗本門流は、1995年~2016年の22年間で、約19%も檀信徒数を減らしている。

ところが日蓮正宗と、非常に教義がよく似ている日蓮本宗(京都要法寺門流)は、22年間で1.4%増加。法華宗陣門流は、22年間で4.3%増加している。日蓮宗は1995年~2005年の11年間で、9.2%も檀信徒が増加している。特に日蓮宗の場合、2000年のシアトル事件裁判敗訴、2002年のシアトル事件裁判の日蓮正宗と創価学会の「和解」。芸者写真事件裁判の敗訴等のころ、急激に檀信徒数が増加している。こういった統計データの推移は、日蓮正宗や創価学会から日蓮宗、日蓮本宗、法華宗陣門流に檀信徒が移動していることを推測させるものである。創価学会から脱会した人が、日蓮正宗には入らずに、日蓮宗や富士門流寺院に入るケースが多発していた、という情報が「アンチ日蓮正宗」の元に入ってきていた。「アンチ日蓮正宗」も、2005年~2011年のころは、「mixi」や「GREE」などのSNSをメインに活動していたが、「元日蓮正宗信徒」「元創価学会員」「元顕正会員」で日蓮宗信徒、富士門流寺院信徒になったという人が多数入会してきていた。又、インターネット上でも「富士門流信徒」を自称する人たちのサイトが、花盛りであった。こういった事例とも、符合するものと言えよう。しかしながら、日蓮正宗や創価学会から日蓮宗に入った人は、なかなか定着しないようである。日蓮宗の檀信徒数は、2014年から2015年にかけて43万人も減少しているが、こういう統計が、日蓮正宗や創価学会から日蓮宗に入った人の動きを、象徴的に表していると言えるのではないだろうか。

こうしてみると、日蓮宗、富士門流寺院、日蓮本宗、法華宗陣門流等の宗派は、日蓮正宗、創価学会、顕正会等「日蓮正宗系」カルト教団を辞めた人(離檀・離宗・脱会した人)の「受け皿」になり得る可能性が高いわけだから、こういった人たちをしっかり教導していただきたいと思う次第である。

 

北山本門寺39仁王門
 

(日蓮宗大本山・富士門流八本山のひとつ・北山本門寺)

 

要法寺13
 

(日蓮本宗本山・京都要法寺)