■検証38・日蓮正宗大石寺格蔵の「日興跡条条事・日興真筆」の真っ赤な大ウソ1

 

□「日興跡条条事」が大石寺9世日有の偽作である証拠は山のようにたくさんある

 

日蓮正宗の正式文献を紐解くと、あちらこちらに日蓮正宗大石寺には、二祖・日興の真筆の「日興跡条条事」が格蔵されていると書いてある。又、日蓮正宗大石寺では毎年46日と7日の両日に行われる「霊宝虫払い大法会」において、「日興真筆」と日蓮正宗が自称している「日興跡条条事」の「正本」と「草案」を参詣信者の前で、大石寺法主が自ら手にとって披露する。このときに、法主は信者の前で、「日興跡条条事」の「正本」と「草案」の両方が「日興真筆」であると、宣言するのである。これによって日蓮正宗の信者は、大石寺に格蔵されている「日興跡条条事」の「正本」と「草案」の両方が「日興真筆」であると、まるっきり信じ込んでしまっている。

しかし、日蓮正宗大石寺に格蔵されている「日興跡条条事」の「正本」と「草案」なるものが、「日興真筆」であるとする日蓮正宗の正式見解は真っ赤なウソである。それどころか、これは日興の真筆でも何でもない。日興とは全く無関係の後世の偽作。これを偽作したのは、「戒壇の大本尊」なる板本尊を偽作した日蓮正宗大石寺9世法主日有である。

ではなぜ、この「日興跡条条事」が後世の法主・大石寺9世日有の偽作なのか。日蓮正宗大石寺9世法主日有が偽作したとする証拠は何なのか。そんなものは山のようにたくさんある。

まず、「日興跡条条事」が後世の偽作である証拠は以下の通りである。

1 「弘安五年御下し文」というものはなく、日蓮、日興、日目は生涯、京都の天皇に「天奏」をしていない

2日興在世の大石寺には御堂も墓所もなかった

3日興は身延離山で身延山久遠寺から何も持ち出していない

4日興在世当時、大石寺で丑寅勤行は行われていなかった

5 「管領」という言葉は室町時代以降に一般化した言葉である

6 日興が半分独立を認めるかのような附属状を書き残すはずがない

7 日興、日目の在世の時代に大石寺に「弘安二年の大御本尊」(戒壇の大本尊)は存在していなかった

8 日蓮正宗が「正本」と称する「日興跡条条事」、日辰、日精、日量の写本の日付がバラバラになっている

9 「日興跡条条事」の年号が元徳二年にしても四年にしても内容が矛盾する

10 日蓮の遷化を「弘安八年」と書き間違えている

11 「弘安八年より元徳二年に至る」46年間を「五十年の間」と書き間違えている。

12 「弘安八年より元徳二年」の46年を「五十年の間」と書き間違えていることに大石寺17世法主日精自身が不審を述べている。

13 はじめて「日興跡条条事」が文献に出てくるのが、日蓮正宗大石寺9世法主日有の代である

14 歴史上はじめて大石寺法主で京都天奏を行った人物は大石寺9世日有である

15 「弘安二年の大御本尊」である「戒壇の大本尊」を偽作したのは大石寺9世日有である

16 大石寺客殿を創建して客殿の大導師席を日目の座であると称し、その大導師席に座る法主は全員が日目であると定義づけて、客殿で丑寅勤行をはじめたのは大石寺9世日有である

主立った証拠だけでも、こんなにある。

 

 

 

 

□過去に外部の第三者乃至学識者による「日興跡条条事」鑑定が行われた事実は一度もない

 

そもそも古文書が「真筆」と認められるには、鑑定士ないしは専門家の鑑定によって真筆と認められて、はじめてそれが世間に「真筆」と認知される。これが世間の常識である。

ところが大石寺の「日興跡条条事」は、第三者による鑑定が行われたわけではなく、もちろん公平な第三者乃至学識者が「日興跡条条事」を日興真筆であると鑑定したわけでもない。過去において公平な第三者乃至学識者による「日興跡条条事」の鑑定が行われた事実は、一度たりともない。つまり、「日興跡条条事は日興真筆」というのは、大石寺が真筆と自称しているだけのこと。

そもそも大石寺は、1年に1回だけ「霊宝虫払い大法会」において信者の前で「日興跡条条事」を披露するだけで、外部の第三者に鑑定させることなど拒否したままである。

しかも鑑定する以前の問題として、「日興跡条条事」の文面、伝承の経緯等々には後世の偽作とする証拠がたくさんある。日蓮正宗大石寺に格蔵されている「日興跡条条事」の「正本」と「草案」なるものが、「日興真筆」であるとする日蓮正宗の正式見解は真っ赤なウソなのである。

日蓮正宗・大石寺が「日興跡条条事は日興上人真筆」などと言い張るのなら、公平な第三者乃至学識者による「日興跡条条事」の鑑定を認めるべきである。又、「日興跡条条事は偽書」であるとする疑難に答えるべきである。ところが、日蓮正宗は、外部の第三者による「日興跡条条事」鑑定を一切拒否したまま。「日興跡条条事は偽書」であるとする疑難にも、日蓮正宗は何ら公式には回答していない。数人の日蓮正宗僧侶が、「日興跡条条事は偽書」とする見解に答えようとしているが、いつもながら、スリカエとこじつけに終始するだけで、「日興跡条条事は日興真筆」を証明するには、全く至っていない。

「アンチ日蓮正宗」は、「日興跡条条事」が大石寺9世日有の偽作であることをあきらかにし、以て大石寺の「唯授一人血脈相承」なるものが、大石寺9世日有が偽作したデタラメなものであることを立証するものである。

 

日興跡条条事3
 

 

(日興跡条条事)

 

9世日有3(諸記録)
 

(大石寺9世日有・「諸記録」より)