「日蓮本仏義」は「戒壇の大本尊」「唯授一人血脈相承」と並ぶ、大石寺三大偽作教義のひとつ。「日蓮本仏義」は、日蓮正宗、創価学会、顕正会、正信会の根本法義であり、一部の富士門流寺院も「日蓮本仏義」である。「日蓮本仏義」偽作の証拠15-21をここで検証する。

15は、「日蓮といゐし者は去年九月十二日子丑の時に頸はねられん。此は魂魄佐土の国にいたりて返年の二月雪中にしるして有縁の弟子へをくれば、をそろしくてをそろしからず、みん人いかにをぢぬらむ、此は釈迦多宝十方の諸仏の未来、日本国当世をうつし給う明鏡なり、かたみともみるべし」とぶち上げた「開目抄」は人本尊開顕の書ではない。(平成新編御書全集p563創価学会版御書全集p223日蓮聖人遺文全集1-p590)「魂魄」とは久遠元初の本仏の意味ではない。(動画341)龍口法難は日蓮の自作自演の一人芝居の検証は動画333, 341, 345, 347)16は、日興が日蓮を「仏聖人」「法主聖人」と尊崇していたのは日蓮本仏義を意味しない。(富士宗学要集5p49「祖師伝」の日尊実録文) 17は、西山本門寺・日代状は日蓮本仏義が存在していなかった証拠。(富士宗学要集5p50「祖師伝」の西山日代状)18は大石寺4世日道は、日蓮を本仏と崇めていなかった。(富士宗学要集5p11「三師御伝土代」)19は「不軽と日蓮とは本仏なり」の文がある「五人所破抄見聞」は富士妙蓮寺5代日眼の著書ではなく、「日眼」の名を騙った大石寺9世日有の代以降における偽書。(富士宗学要集4p1-26「五人所破抄見聞」)20は、「久遠元初自受用報身とは本行菩薩道の本因妙の日蓮大聖人を久遠元初自受用身と取り定め申すべきなり」(富士宗学要集2p83)がある「本因妙口決」は大石寺9世日有の代以降の偽書。A大石寺59世堀日亨が「本因妙口決」を含む三位日順の著書全体について重大な疑問を呈していて、実質的に偽書と認めている。(「大白蓮華」55p89「堀上人に富士宗門史を聞く」) B「本因妙口決」に「日蓮一宗」(富士宗学要集2p80)という単語が出てくる。「日蓮宗」という単語は、1536(天文5)年の天文法華の乱以降、一般的に使われるようになったというのが通説だが、それ以前から使われている。大石寺9世日有「日有御物語抄」に「日蓮宗」(富士宗学要集1p194)、西山本門寺8代日眼「日眼御談」に「日蓮宗」(富士宗学要集2p132)1523(大永3)年の「安州北部法華日蓮宗妙本寺の事」に「日蓮宗」(富士宗学要集8p83)の単語が出てくる。これらを勘案すれば、大石寺9世日有の代以降に使われた単語である。よって大石寺9世日有の代以降の偽書ということになる。21には、「日蓮本仏義」を唱える日蓮正宗、創価学会、顕正会、正信会が勤行の時に日蓮遺文を読まずに法華経方便品・寿量品を読誦しているのは矛盾である。日蓮本仏義ではない日蓮宗や日蓮本宗で、勤行の時に日蓮遺文を読誦しているのに、日蓮本仏義を唱える日蓮正宗系がなぜ日蓮遺文を読誦しないのか。これは日蓮本仏義が後世に偽作された教義である証拠である。