自称日蓮灰骨が大石寺9世日有の偽作である証拠の第一は、自称日蓮灰骨の初出が大石寺9世日有偽作の日興跡条条事であること。日興跡条条事に「大石寺は御堂と云ひ墓所と云ひ日目之を管領す」とある。大石寺17世日精は、「家中抄」で「日興が身に宛て給ふとは是れ板御本尊(戒壇の大本尊)の事なり。今に当山に之れ有り。御堂とは板御本尊(戒壇の大本尊)有る故なり。墓所とは大聖人の御骨まします故なり」(富士宗学要集5p188-189)と、墓所とは日蓮の骨があるからだ、と言っている。日興跡条条事は大石寺9世日有の偽書である(動画96,321) 第二は、大石寺三師塔の初出も、大石寺9世日有の代であること。「日有化儀抄」には、「卒塔婆を立つる時は、大塔中にて十如是自我偈を読みて、さて彼の仏を立つる所にて又十如是自我偈を読むべし。是れ又事の一念三千の化儀を表するか」(富士宗学要集1p66)とある。大石寺66世細井日達法主は、「日有化儀抄略解」の中で、「大塔中とは大石寺歴代墓地の中央の日蓮、日興、日目の三師塔のことだと言っている。(p51) ただし、三師塔は墓所でもなく灰骨もないが、三師塔の初出も大石寺9世日有の代である。証拠の第三は、大石寺の自称日蓮灰骨は、古来から戒壇の大本尊、最初仏といっしょに日蓮本仏義の当体として、三位一体の祀り方をされてきた。つまり戒壇の大本尊、最初仏、日蓮灰骨の偽作者は、同一人である。(動画391) 戒壇の大本尊、最初仏、日蓮灰骨の三位一体式は、キリスト教全知全能の神をドッキングさせた日蓮本仏義を表現する祀り方で、他に類例を見ない祀り方。証拠の第四は、大石寺9世日有は「戒壇の大本尊」、最初仏、日蓮本仏義、唯授一人血脈相承を偽作して、大石寺を日蓮宗、富士門流の総本山にしようとしていた。総本山には、宗祖の灰骨が必要である。なぜなら、天台宗総本山・比叡山延暦寺浄土院には、伝教大師最澄の霊骨があり、真言宗総本山・高野山奥ノ院には弘法大師空海の霊骨があり、曹洞宗大本山永平寺には道元禅師の霊骨がある。臨済宗大本山建仁寺には、栄西禅師の墓所があり、浄土宗総本山知恩院には法然上人の墓所がある。律宗総本山唐招提寺には、鑑真和上の墓所がある。したがって大石寺9世日有が、大石寺を日蓮宗、富士門流の総本山にしようとすれば、日蓮の霊骨を偽作する必要があるからだ。