日蓮正宗が年間約200億円の日常的に行っている金集めに対して、日蓮正宗が養っている僧侶と寺族の人件費は約30億円。差し引き約170億円もの余力がある日蓮正宗。

その日蓮正宗が、日蓮の「立正安国論750年」特別供養という別枠の名目で、2006年暮れ、2007年暮れ、2008年暮れにモーレツな金集めを行い、3年間で約90億円もの金集めをして日蓮正宗法主・早瀬日如に差し出させたのである。

ただでさえ金余り状態の日蓮正宗が、記念事業の金集めにこんな大金を集めて、一体、何に使う気でいるのだろうか。

立正安国論正義顕彰750年西日本大会2

 

日蓮正宗では日蓮の「立正安国論750年」の記念事業として、大石寺御影堂の改修工事、塔中坊の建て替え工事を進めている他、大阪市、北九州市、札幌市、さいたま市でそれぞれに決起大会を行い、来年、2009(平成21)年に75000人の大集会を大石寺で行った。

御影堂の改修工事に5億円、塔中坊26ケ坊の建て替え・改修工事にそれぞれ2億円の計52億円、大石寺の記念法要と75000人の信者集会に5億円、大阪市、北九州市、札幌市、さいたま市の決起大会に5億円、その他の出版やら何やら記念事業に5億円かかると仮定したとして、合計で約72億円。

 

おそらく信者から集めた特別供養のカネは、これらの「日蓮・立正安国論750年」の事業に使おうということなのだろうが、この記念事業とやらの事業資金をざっと試算しただけでも、特別供養の名目で信者から集めた供養金の総額で充分賄えるはずなのである。

ところが日蓮正宗は、2011年暮れにも「日蓮・立正安国論750年」の追加の金集めを行い、さらに約30億円もの大金を集めたのである。

これで「日蓮・立正安国論750年」の4回の金集めで、約120億円もの大金を集めたことになる。

 

これは日蓮正宗の信者一人あたり、どれだけの経済負担になるだろうか。

単純に30万人で割っても、1人あたり4万円になる。しかし元信者や元法華講役員だった人たちの証言を総合すると、この供養に自ら参加する信者は全体の三分の一くらい。

あとは、役員が家庭訪問するなど強引な勧誘して三分の一が渋々参加。残る三分の一は、供養に参加していないという。

そうすると供養に参加したのは、三分の二の約20万人と仮定すると、1人あたり6万円。しかしこれはあくまでも1人の計算で、夫婦二人では12万円。夫婦と子ども二人の四人家族では24万円。さらにおじいさん、おばあさんがいる六人家族になると36万円まで膨れあがる。

これだけの大金を負担させるために、また日蓮正宗は、「功徳で信者の心を釣る」というおきまりのパターンで金集めをしたのだろうが、しかしこれはかなり大きな経済負担となって、信者に重くのしかかっているはずである。

 

しかし日蓮正宗は、わざわざこんな特別供養なる金集めをしなくても、ふだんの金集めの蓄えである約170億円の中から、これらの記念事業の資金は充分に賄えるはずなのである。

しかしそういう、自分たちの懐のカネにはまったく手を出さずに、記念事業の資金は、わざわざ別口で信者から金集めしようとするあたり、日蓮正宗の僧侶たちの強欲ぶりが窺えるではないか。