■検証7本是院日叶本・日教本・日辰本の内容の矛盾は「二箇相承」が偽書である証拠2

 

本是院日叶本・日教本・日辰本の内容の矛盾への松本佐一郎の言い訳を斬る

 

本是院日叶(左京阿闍梨日教)が著書で全文を引用している「二箇相承」と京都要法寺13祖貫首・広蔵院日辰が書写した「二箇相承」の内容が矛盾していることについて、日蓮正宗信徒(法華講員)・松本佐一郎氏が、著書「富士門徒の沿革と教義」の中で、まことに苦しい弁解を試みている。松本佐一郎氏の著書の中には、次のようにある。

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「(二箇相承書は)おそらく秘書(*秘密の文書という意味で氏が使っている)として、めったに外へは出さなかったであろう。そのために実物を見た人が少なく、左京日教ほどの人でもひどい悪本しか知らなかった」

(日蓮正宗信徒(法華講員)・松本佐一郎氏の著書『富士門徒の沿革と教義』)

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松本佐一郎氏の説は日蓮正宗大石寺59世法主・堀日亨の説と同じく、「二箇相承」の京都要法寺日辰写本を正とするもので、左京阿闍梨日教の「類聚翰集私」「六人立義破立抄私記」で引用する「二箇相承」写本は、すでに書写の誤りを犯していた誰かの写本を書写したものだと推測し、弁解している。

しかしこの弁解も、本是院日叶(左京阿闍梨日教)が、「百五十箇条」で引用・書写した「二箇相承」と、「類聚翰集私」「六人立義破立抄私記」で引用・書写した「二箇相承」の内容が、まるっきり正反対になっていることに対する会通としては、全く成立していない。

そもそも同一人物が、複数の著書の中で、内容が、まるっきり正反対になっている文書の全文を引用することなど、あり得ないことである。これは、書写の間違いとか、そういうものではない。

又、もし本当に日蓮が書いた「二箇相承」の真筆が存在していて、左京阿闍梨日教も広蔵院日辰もそれを見ながら書写したとすれば、両者の内容がまるで食い違うなどということが起こるはずがない。松本佐一郎氏の言い訳も、全くの詭弁であり、誤った見解である。

さらに松本佐一郎氏は、「二箇相承」の正筆といわれるものは秘密文書であっただろうから、左京日教は「二箇相承」の正筆は知らなかったという。松本佐一郎氏も何の証拠も示さず、推測だけでくどくどと書いているから驚きだ。何を根拠に秘密文書などと言っているのか。

現に1480(文明12) に本是院日叶(左京阿闍梨日教)が「百五十箇条」で「二箇相承」全文を引用。さらに1488(長享2)610日に左京阿闍梨日教が「類聚翰集私」にて、1489(延徳元年)114日に「六人立義破立抄私記」にて、「二箇相承」全文を引用している。「『二箇相承』の正筆といわれるものは秘密文書であった」と言うなら、なぜ大石寺法主ではない本是院日叶(左京阿闍梨日教)が著書の中で「二箇相承」の全文を引用しているのか。「二箇相承」が大石寺法主のみしか披見できない秘密文書だったならば、本是院日叶(左京阿闍梨日教)が著書の中で「二箇相承」の全文を引用できるはずがない。

二箇相承3 

(1970年刊『仏教哲学大辞典』に載っている『二箇相承』

 

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